【イスラーム史鳥瞰】アラビアの商人マホメットによってはじめられたイスラーム教(回教)。またたく間にアラビア、シリア、イラン、トルコ、北アフリカに広がり、その教えは遠く、東方にも伝わりました。バグダードに都をおき莫大な富と優れた文化を生んだ「アッバース朝」、チンギス・ハーンの末裔たちの築いた「汗(ハーン)国」、エジプトの「奴隷王朝」や、タージ・マハルを築いたインドの「征服王朝」、その都イスファハンは世界の半分とたたえられたペルシャの「サファヴィー朝」、そして最後のカリフを擁した「オスマン帝国」まで、イスラーム史を縦横無尽に記述。
イスラーム教が中国に伝わったとき、中国の皇帝はどのようにイスラーム教徒を扱ったのか。また近代日本にとって、イスラーム世界とはどのようなものであったのか。井筒俊彦、蒲生礼一、竹内好らを研究部に抱えた回教圏研究所によるイスラーム史の定番本が現代仮名づかいで復活!
【回教圏史要】目次
第一篇
第一章 回教圏の概念
第二章 マホメットの登場
第三章 サラセン帝国の盛衰
第四章 サラセン文化の結晶
第二篇
第五章 回教の中国伝来過程
第六章 セルジューク帝国の前後
第七章 モンゴル帝国と回教文化
第八章 ティムール帝国と明帝国の回教徒
第三篇
第九章 インドおよびイランの回教王朝
第十章 インドネシアの回教的勢力
第十一章 清帝国における回教徒の地位
第十二章 オスマン帝国の覇権
第四篇
第十三章 世界大戦前後の回教圏
第十四章 トルコ共和国とイラン王国
第十五章 回教圏の復興的気運
第十六章 現代における中国および満州の回教徒
回教圈史年表
回教王朝系譜
回教王朝表
一 第十三世紀前半以前
二 第十三世紀後半以降
回教圏史地図
一 アラビア族およびトルコ族進出図
二 東アジア要図
三 今日の回教圏
ISBN978-4-86143-322-1、ISBN978-4-86620-302-7、ペーパーバック四六判、548頁 、¥4,950 (税込)