マチュピチュの「発見」ハイラム・ビンガム(著)/ 清水 修(訳)


【旅を愛し、旅を渇望する、すべての旅人に捧げる】

かつてペルーを中心とする南米に広がる文明をもった帝国があった。アンデス山中のクスコを都とするインカ帝国。インカの人たちは文字を知らないが、結縄キープの結び目を使って意思伝達し、飛脚チャスキが帝国全土に張りめぐらされたインカ道を駆けまわっていた。そして、美しい石組みの神殿をもつ都市を築いて、その頂点にインカ皇帝が君臨していた。

16世紀、大航海時代を迎えたスペインの征服者コンキスタドールは、このインカ帝国のまばゆいばかりの黄金に魅せられ、インカ皇帝を捕らえて殺害、帝国を制圧した。インカ帝国の一部の人々は、ペルー山岳地帯のビルカバンバに逃れて亡命政権を樹立、抵抗を続けるが、やがてスペインに征服される。人里離れたペルー山岳地帯、文字をもたなかった文明の特徴などから、インカ帝国「最後の都」ビルカバンバは放棄され、忘れ去られてしまっていた。

そして、数世紀が過ぎた。

1911年、アメリカ人探検家ハイラム・ビンガムは、イェール大学の探検隊をひきいて南米ペルーへ旅立った。その目的は、失われたインカ帝国「最後の都」ビルカバンバを探すこと。ビンガム一行は、ペルー高原地帯を旅するなかで、悪魔の出現する白い岩、太陽の処女、占い師や神官のいる大学、催眠状態を引き起こす麻薬性あるウィルカの種子と、次々にインカ帝国の謎にせまっていく。

そして、その旅の過程において、メルチョール・アルテアガに導かれ、山中の尾根に展開する都市遺跡マチュピチュを「発見」。インカの都市の姿を、ほとんどそのまま残したマチュピチュを紹介し、世界中を驚かせた。

チチカカ湖、クスコ、コロプナ山登頂から、インカ神話やインディヘナの生活、キリスト教宣教師の苦難まで、旅の醍醐味をあますところなく伝える『Inca land : explorations in the Highlands of Peru』(1922年発刊)を本邦初訳出。

ディスカバリー・オブ・マチュピチュ、『マチュピチュの「発見」』。

はじめに
第1章/砂漠を越えて
第2章/コロプナ山登頂
第3章/パリナコチャス湖への道
第4章/フラミンゴの湖
第5章/チチカカ湖
第6章/ヴィルカノタ州とペルー高地の民
第7章/ウアタナイ渓谷
第8章/南米最古の都市クスコ
第9章/最後のインカ四代
第10章/インカ最後の都を求めて
第11章/探検は、続く
第12章/要塞ビトコスと「太陽の家」
第13章/ビルカバンバ
第14章/コンセビダヨク
第15章/幽霊たちのパンパ
第16章/失われた最初のインカの都市、タンプ・トッコの物語
第17章/マチュピチュ
第18章/マチュピチュのはじまり
解説/ディスカバリー・オブ・マチュピチュ

ハイラム・ビンガム(1875-1956)

ハワイ生まれのアメリカ人探検家。1911年、イェール大学の探検隊をひきいて南米ペルーへ。インカ帝国「最後の都」ビルカバンバを求めるなかで、山中の尾根に展開する都市遺跡マチュピチュを「発見」。20世紀考古学において、最大級の評価を受けた。

清水 修(しみず おさむ)

東京外国語大学卒業後、総合商社勤務。東南アジアから中東まで、アジア各地に赴任。豊富な海外滞在歴を活かして翻訳業に従事。

ISBN978-4-8214-9029-5、978-4-86143-520-1

ペーパーバック四六判、406頁 、¥3,608 (税込)
電子書籍版¥1,760 (税込)

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