「Classics&Academia」カテゴリーアーカイブ

インド神話譚 姑射若氷

たっぷりボリュームで、まるごとインド神話。

第三の眼から光線を発する怒りのシヴァ神、いくつもの化身で現れるヴィシュヌ神、入浴した牧女たちの衣服をとりあげるいたずらなクリシュナ神、密かに重婚して妻サラスヴァティー女神に問い詰められるブラフマー神。愛嬌たっぷり、破天荒な神さまたちが繰り広げるストーリー。

ランカー島に奪われたシーター姫を奪還するために旅に出るラーマの物語『ラーマーヤナ』、パーンダヴァ族とクル族の一大決戦を描く『マハーバーラタ』の二大叙事詩、珠玉のラブストーリー『シャクンタラー姫物語』、賭博に敗れた王と王女の遍歴をたどる『ナラ王物語』などの王道傑作群も収録。

インド人の考えかたやマジカルワールドの謎にせまる物語、5000年の大河が生んだインド神話をぎゅぎゅっといいとこチョイス。わかりやすい言葉でさくさく読める『インド神話譚』が登場!

(註)初版本『印度神話』は1917年、群書堂書店より発行された。今回の新版にあたって、旧字体を現代仮名遣いに改めたほか、文語的語彙や言い回しを現代的表現に修正し、翻案を行った。

第1篇 ラーマーヤナ物語
第2篇 マハーバーラタ物語
第3篇 クリシュナ物語
第4篇 釈迦物語
第5篇 ブラフマー(創造神)物語
第6篇 ヴィシュヌ(保持神)物語
第7篇 シヴァ(破壊神)物語
第8篇 天父と、地母と、暁の女神物語
第9篇 サヴィトリ(太陽神)物語
第10篇 アシュヴィン(光明神)物語
第11篇 ドルヴァ(北極星)物語
第12篇 インドラ(司雨の神)物語
第13篇 アグニ(火神)物語
第14篇 ナチケータスとヤマ(死の神)物語
第15篇 サラスヴァティー(学問芸術の神)物語
第16篇 ラクシュミー(吉祥天=好運び女神)物語
第17篇 マナサー天女(蛇の女王)物語
第18篇 シャクンタラー姫物語
第19篇 プルーラヴァスとウルヴァシー物語
第20篇 カチャとデーヴァヤーニー(アリアンと土着民との争い)物語
第21篇 ナラ王(ナラとダマヤンティー)物語
第22篇 乳海の攪拌
第23篇 ガンガー(ガンジス河)の降下

編訳者紹介 姑射若氷(1873-1955)
本名、戸沢正保(とざわまさやす)。茨城県出身、東京帝国大学卒の英文学者。明治から昭和にかけて、イギリス文学研究、翻訳、小説などの分野で活躍。『シェイクスピア全集』の翻訳を浅野和三郎とともに手がけた。東京外国語学校第7代校長。

ISBN978-4-86143-353-5、978-4-8214-9027-1、ペーパーバック四六判、486頁 、¥4,510 (税込)
電子書籍版¥1,320 (税込)

ラティラハスヤ-性愛秘義- コッコーカ 印度文学研究会訳

性欲の衝動に苦しみ、性的に満足することのなかったひとりの婦人。ヴィヌヤダッタ王の宮廷に一糸まとわぬ姿で現れた彼女は、そこに仕えていた大仙コッコーカの手によってそれまで味わったことのない快楽と歓喜を得た。

抱擁の種類、キス(接吻)の方法、性交体位の説明から、人妻への接し方や、性器を増大させる方法まで。

コッコーカの説いたこの書『ラティラハスヤ―性愛秘義―』は、インドで12世紀ごろ成立し、『カーマスートラ』の姉妹編とも称される性愛の古典。

人生の目的は解説、正義、財物および性愛(カーマ)にあり! としたインド人による、性愛の技巧を徹底的に研究した成果が、1948年に発行された『ラティラハスヤ(性愛秘義)』を底本に現代仮名遣いで復活。

ISBN978-4-86143-340-5、978-4-8214-9026-4、ペーパーバックB6判、202頁 、¥2,420 (税込)
電子書籍版¥715 (税込)

アンコールワットの「発見」 アンリ・ムオ

【The Discovery of Angkor Wat】

19世紀、なぞに満ちたインドシナの王国の奥地。その森のなかには地元の人たちのみが知るクメール芸術の至宝がたたずんでいた。フランス人旅行家アンリ・ムオ(1826-61)は、バンコクからカンボジア海岸部、首都ウドン、プノンペン、トンレサップ湖をへて、シェムリアップに到達。そこで見たアンコール・ワットの大伽藍を詳細に記述し、世界に紹介した。

その後、旅を続けたムオは、「冷王が森」を越えてラオスへ足を伸ばし、ついにルアンプラバンに達するが……。

バンコクやアユタヤへの旅、カンボジア王との謁見、森のスティエン族の中の暮らしなど、情熱に突き動かされて旅を続け、35歳の若さで生涯を終えた探検家の「魂の記録」が読みやすくなって登場!!

[Point 1]1939年に刊行された『シャム、カムボヂァ、ラオス諸王國遍歴記』(大岩誠訳/改造社)を改題。

[Point 2]本文を現代仮名遣いにし、シャム→タイ、安南→ベトナム、メーナム→チャオプラヤー河など慣用的な表記に変更。読みやすくて、わかりやすい。アンコール・ワットを旅した人も、これから旅する人も

[Point 3]【本エディションオリジナル】アンリ・ムオのたどった道、各都市や王宮、遺跡の地図を39点、新たに追加(ムオの時代、カンボジアの首都だったウドンの地図も収録)。旅人の歩んだ道を、豊富な図版とともに読み(見)ながら旅する。

ISBN978-4-8214-9025-7、978-4-86143-336-8

ペーパーバック四六判、606頁 、¥5,302 (税込)
電子書籍版は3分冊、第1巻タイ篇¥825 (税込)、第2巻カンボジア篇¥1,155 (税込)、第3巻ラオス篇¥935 (税込)

インドとんち百譚 R・B・ボース、渋沢青花

「中村屋のボース」が伝えたかったインドの昔がたり。

Point 1 ボリウッドに通じるユーモアがいっぱい!!
Point 2 ひとつずつの話が短いのでさくさく読める!!
Point 3 全編に散りばめられたデーヴァナーガリー文字でインド的臨場感を体感!!

「とても太刀打ちできなそうな力士(レスラー)にテナリラーマが放った技」「偽証人の嘘を暴いたマリアダ・ラーマンの名裁判」「死刑を宣告された絶体絶命のラジャ・ビルバルが見せた起死回生の一手」などなど。

戦前、日本にインドカリーをはじめて紹介したラース・ビハーリー・ボースと、児童文学作家の渋沢青花による物語を、装幀家岡村夫二の画とあわせて送る。子どもから大人まで楽しめる114の物語。

電子書籍版は、アミール・ホスロー(1253‐1325)の詩を主題とした中世インド絵画とあわせて送る。

ISBN978-4-86143-332-0、978-4-8214-9024-0、ペーパーバック四六判、398頁 、¥4,015 (税込)
電子書籍版¥880 (税込)

回教圏史要 イスラーム史を名著で鳥瞰 回教圏研究所

【イスラーム史鳥瞰】アラビアの商人マホメットによってはじめられたイスラーム教(回教)。またたく間にアラビア、シリア、イラン、トルコ、北アフリカに広がり、その教えは遠く、東方にも伝わりました。バグダードに都をおき莫大な富と優れた文化を生んだ「アッバース朝」、チンギス・ハーンの末裔たちの築いた「汗(ハーン)国」、エジプトの「奴隷王朝」や、タージ・マハルを築いたインドの「征服王朝」、その都イスファハンは世界の半分とたたえられたペルシャの「サファヴィー朝」、そして最後のカリフを擁した「オスマン帝国」まで、イスラーム史を縦横無尽に記述。

イスラーム教が中国に伝わったとき、中国の皇帝はどのようにイスラーム教徒を扱ったのか。また近代日本にとって、イスラーム世界とはどのようなものであったのか。井筒俊彦、蒲生礼一、竹内好らを研究部に抱えた回教圏研究所によるイスラーム史の定番本が現代仮名づかいで復活!

【回教圏史要】目次
第一篇
 第一章 回教圏の概念
 第二章 マホメットの登場
 第三章 サラセン帝国の盛衰
 第四章 サラセン文化の結晶
第二篇
 第五章 回教の中国伝来過程
 第六章 セルジューク帝国の前後
 第七章 モンゴル帝国と回教文化
 第八章 ティムール帝国と明帝国の回教徒
第三篇
 第九章 インドおよびイランの回教王朝
 第十章 インドネシアの回教的勢力
 第十一章 清帝国における回教徒の地位
 第十二章 オスマン帝国の覇権
第四篇
 第十三章 世界大戦前後の回教圏
 第十四章 トルコ共和国とイラン王国
 第十五章 回教圏の復興的気運
 第十六章 現代における中国および満州の回教徒
回教圈史年表
回教王朝系譜
回教王朝表  
一 第十三世紀前半以前  
二 第十三世紀後半以降
回教圏史地図  
一 アラビア族およびトルコ族進出図  
二 東アジア要図  
三 今日の回教圏

→【回教圏史要紹介(PDF)】

→【国立国会図書館所蔵『回教王朝表』その1(PDF)】

→【国立国会図書館所蔵『回教王朝表』その2(PDF)】

→【国立国会図書館所蔵『回教圏史地図』その1(PDF)】

→【国立国会図書館所蔵『回教圏史地図』その2(PDF)】

→【国立国会図書館所蔵『回教圏史地図』その3(PDF)】

ISBN978-4-86143-322-1、ISBN978-4-86620-302-7、ペーパーバック四六判、548頁 、¥4,950 (税込)